はじめての外国語はラテン語だった。ミサが全部ラテン語だったから。ラテン語の典礼文、聖歌のしらべの美しさは、その後に聞いたどの言語をも上回る。

 ラテン語はローマ・カトリク教会の公用語である。同時に、今でもヨーロッパで lingua franca (共通語)としての機能をある程度保持している。

 以前イタリアの友人がドイツの友人と文通するのにラテン語を使っていると言っていた。その友人が加入しているラテン語を使う協会のことも聞いた。その大会はすべてラテン語で行う。大会の開催通知を受取ったことがあるが、すべてラテン語だった。

 ヴァティカンの新聞に L'Osservatore Romano というのがある。 基本はイタリア語なのだが、時折ラテン語が混じる。ごくふつうに。

 イタリアのミサは説教がイタリア語だが、中にラテン語が混じることはふつうにある。もともと難しい説教がさらに難しくはなるのだけれど。

 ある種のことはその言語でしか表せないということがある。

 また、おもしろいことだけれど、その種のことを別の言語で表現し直したときに、新たな発見が生まれることもある。

 ミサの典礼文や聖歌は独特の雰囲気をもっており、ラテン語で表されるとき、特別の感覚がある。世界中の人々が国や言語を超えてつながっているような、何とも云えぬ感覚だ。近年、主な祈りについてはラテン語の祈りを憶えておくよう推奨されている。憶えていれば、国が違う人どうしでも共に祈ることができる。 

 『カトリック教会のカテキズム要約(コンペンディウム)』(カトリック中央協議会、2010)に「主の祈り」および「共通の祈り」が日本語とラテン語で併記されている。

catechism




カトリック教会のカテキズム要約(コンペンディウム)
日本カトリック司教協議会 常任司教委員会
カトリック中央協議会
2010-01-22