ヴァレリ・カータ(Valerie Carter, 1953-2017)の数少ないリード・アルバムに《ワイルド・チャイルド》 Wild Child (1978)がある。1970年代から80年代にかけての良質な女性ヴォーカルと名人級のスタジオ・ミュージシャンの組合せが聴きたければ、おそらくこれにとどめを刺すだろう。


WildChild


 歌も演奏もとびきりいい。特に前半。粒よりの名曲ぞろい。 

  ふつうはTOTOのオリジナル・メンバー、スティーヴ・ルカサー(g)、ジェフ・ポーカロ(ds)、デヴィッド・ハンゲイト(b)が入っていることに目が行きがちだが、実はジェームズ・ニュートン・ハワードのキーボードとアレンジが絶品なことは知る人ぞ知る。 

 もしも、このアルバムが好きでいつか手に入れたいと思っていた人がいたら、今は手に入れるチャンスかもしれない。時々復刻はされてきたが手に入らないときは全く手に入らない。iTunesにも入ってないし。

 2014年に出た CD (SMJ) はリマスター盤で、LP ほどの迫力はないがまあまあ悪くない音質。ちょっと線が細いと感じる人があるかもしれない。2017年8月に出たのは Limited Edition(ソニー・ミュージックジャパンインターナショナル

 クリアな音質で動画にしたのがあった。William Conners という人のコメントにもあるけど、ほんと、James Newton Howard 天才だなと思う。



  もう一本、2017年に逝去したヴァレリ・カータを偲んで、ジェームズ・テーラと歌っている名曲の動画を挙げておこう。'Shed a Little Light' の1997年のライヴだ。テーラのアルバムでは 
James Taylor Live (1993) およびスタジオ録音の New Moon Shine (1991) に入っている。



ワイルド・チャイルド
ヴァレリー・カーター
ソニー・ミュージックジャパンインターナショナル
2017-08-02



James Taylor (Live)
James Taylor
Sony
1993-08-05